院試の過去問の解答案
院試のコンピュータサイエンスや数学基礎論の問題の解答案(解答例?)です.問題そのものは大学のホームページ
過去の入試問題 | Department of Mathematics Kyoto University
令和4(2022)年度修士課程入学試験について | 東京大学大学院数理科学研究科理学部数学科・理学部数学科
を見てください.
誤りや指摘等有ればご連絡いただけると助かります.解答を挙げているだけなので著作権の問題はないと思いますがそれに関しても指摘があればご連絡ください.
院試が終わって気が向けばTex打ちするかもしれません.
更新履歴
2022-07-22 kyoto2022-2017, tokyo2022-2020を含むこのページを公開.kyotoはさらに遡って解いたものを追加する予定.
2022-07-28 kyoto2016-2012を追加.これ以上遡るかは未定.
2022-08-01 目次を付けた.
京都
2022年度⑩
fは頑張ってbを右に右にと送っているのですが,bがたまってしまうと1個だけ右に送る代わりに残りは最左端に戻されてしまいます.fがとても不憫です.
2020年度⑩
原始再帰的関数についての問題です.(2)はそのままでは再帰的な定義ではないのでパラメータを増やす必要がある,ということに気づけば手を動かして解けます.
2019年度⑪
直観的には難しくないですが実際に整礎な順序を定める段階で苦戦しました.もう少し良い解法がありそうです.(こういうのは競技プログラミングとかやっていると有利?)停止することの証明で疲れてしまい,ループ不変条件のチェックは清書してません.
2018年度⑩
グラフの各点に対しその連結成分の値の最大値を計算するプログラムです.グラフの隣接行列を知っていれば思いつきやすいです.(とはいえ私はsemiringの行列の問題だということを解く前に聞いていたのですが.)
2017年度⑩
厳密な対応はわかりませんが,のterm に対する達はintuitionistic implicational logic (直観主義含意論理?)の公理スキームを与えていると思えます.また,はmodus ponens,つまり,が公理の適用を表していると思えます. これに気づけば正誤の見当はつきます.公理スキームは代入に閉じていることからはダメ,恒真でない論理式を含むことからもダメでこれはの前件と後件のバランスを調べれば示せます.は大雑把に言って二重否定除去(bを矛盾と思う)ですが,これは直観主義論理体系の公理からは導出できないはずで, 実際の前件への入れ子の度合(は前件への入れ子が3重になっている.)を調べれば示せます.はなんとなく正しそうですね.(まあ性善説を信じて1つ位は合ってるだろうと勘ぐるのも一つですが.)
2016年度⑩
状態の遷移と関連付けることが鍵だと思います.オートマトンとかを知っている方が解きやすいかもしれません.
2015年度⑩
(1)が導入になっています.再帰的に定義された関数が最小不動点として与えられることを知っておく必要がありそうです.(なんか文字が不必要に大きいですが手書きqualityなので.)
2014年度⑩
最初GがHの左随伴だと勘違いしていたのですが,そうではなくGalois接続の片方のimplicationが成り立つだけでした.このような構造の一般化ができないか考えています.
2013年度⑧
Hoare論理の証明木はまともに書けば紙に収まらないのでこういう書き方になるかと思います.残り時間との兼ね合いでどこまで厳密に書くかを加減することになりそうです.
2012年度⑧
やればできる素直な問題ですが長くなりますね.いろいろ記号を用意してすっきりしたつもりですが3ページ.限られた時間内に綺麗な証明を仕上げるのは至難の業じゃないでしょうか.(解けたら良いのかもしれないですけど)
東京
2022年度⑰
ultrafilterに関する問題での可算なultraproductみたいなものを作ってます.
2021年度⑰
この年も対面で行われたのでしょうか.(2)は私は量化記号除去をしようと考えあがいて*1丸二日を浪費しましたが,(1)を使えば6行で書けるシンプルな問題でした(悲しい).何かモデル論的な背景(独立性とか)があるのだと思います.
2020年度⑰
計算可能関数の問題はどこまでちゃんと書くかというのが悩みどころで,私は割と雑に書いてしまいました.大筋では合ってると信じていますが議論の詳細に誤りがあるかもしれません.
おしまい
*1:おそらく有限体上の無限次元空間でないとできない